定年ライフ通信
賢いお金編

株式投資はまずは株主優待狙いから始める

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 初心者が株式投資の第一歩を踏み出す際、比較的取り組みやすい手法が株主優待狙いの株式投資である。株式投資にあまり関心がない人でも、友人やメディアを通じて百貨店や外食チェーンの株主優待を受けている人は少なくない。

 株主優待狙いの投資のメリットは、通常の配当に加え、株主優待を受けられる点である。たとえば、人気の株主優待銘柄である三越伊勢丹ホールディングスを例にすると、2025年7月9日時点での株価は2,165円、2026年3月の配当は1株あたり60円である。また、株主優待として30万円までの利用限度額に対して10%割引の株主様ご優待カード(100株保有)が提供される。

三越伊勢丹HD株で10%以上の利回りも

 仮に100株購入し、優待限度額の30万円をフルに利用した場合、利回りは次の通りである。

  • 配当:60円×100株=6,000円
  • 株主優待:30万円×10%=3万円
  • 合計メリット:3万6,000円
  • 投資額:2,165円×100株=21万6,500円
  • 利回り:3万6,000円 ÷ 21万6,500円 ≒ 16.6%

 金利が上昇傾向とはいえ、定期預金の利率が1%前後であることを考えれば、非常に高い利回りである。

 ただし、株式投資である以上、相場次第では購入後に株価が大幅に下落するリスクがある。たとえば、株価が2割下落して1,732円になった場合、評価損は約4万3,300円となり、優待のメリット3万6,000円を上回る損失が生じる。

年間のパターンを掴み安値で買う

 このリスクへの対策としては、株価が安い時に購入することが株主優待狙いの勝利の秘訣である。有力な優待銘柄は一定期間で株価が上下するパターンが見られる。典型的には、株主優待の権利確定日直前の「権利付最終日」で株価が上昇し、翌日の「権利落ち日」で下落、その後さらに下落して権利確定月の3~6か月前に底値を打つことが多い。過去のチャートを確認し、安値と判断した時点で購入することで、安全に優待銘柄を手に入れやすい。

 加えて、優待銘柄として人気のある銘柄は、他の株に比べて株価が下がりにくい傾向がある点もメリットである。

 株式投資初心者は、Yahoo!ファイナンスの株価アラートのような機能を活用し、目当ての優待銘柄が安くなったタイミングで購入すれば、簡単に優待銘柄を手に入れられる。

 

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「定年ライフ通信」編集部
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駆け出しブロガー
長年書籍雑誌のコンテンツ制作を行ってきたベテラン編集者が集った編集部です。メンバーは皆、定年を経験したシニアで、自らの経験を元にシニアライフの情報とコツを紹介します。
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